当社では、「清掃技術」「危機管理」「ホスピタリティ」の3つを、医療関連施設清掃の3本柱に設定。
人の命を預かる医療現場においてこそ、清掃技術を駆使して、トップクラスの清掃をご提供いたします。
昨年は感染対策に明け暮れた1年となりました。
清掃に携わるビルメンテナンス業界にとっても、試行錯誤の辛い日々でした。
クライアントの皆さまのご協力のもと、社員やスタッフが心を一つにして助け合い、私たちが無事に新年を迎えられましたことを、心から感謝しております。
新年早々に緊急事態宣言発令のニュースで、落ち着かない年明けとなりましたが、どのような状況であっても、またこのような状況だからこそ、1つ1つの業務を誠実に行い、お互いを思いやれる職場づくりを、今年も志していきたいと思っております。
本年も引き続き、皆さまのご協力をよろしくお願いいたします。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大が日本において本格化し始めた2020年2月より、当社は社員やスタッフに向け、「新型コロナウイルスの感染対策に対応した清掃の教育指導」を開始し、現在に至ります。当社が、この一年を通じて痛感したことは、「防疫という観点からの清掃教育」がすべてであり、「知識に勝る清掃道具はない」ということでした。
改めて2020年を振り返り、私たちが特に病院清掃の教育指導で重視してきたことを、ここにまとめておきました。清掃部門の社員やスタッフの皆さまは、今一度、何が大切なのかを心に留めて、今年も安全な作業をお願いいたします。
また、同じビルメンテナンスに携わる企業の方々にも、何か少しでも参考にしていただけましたなら幸いです。
新型コロナウイルスとは関係なく、もともと病院では、そこで働くすべてのスタッフの衛生意識が問われています。病院は一般的なビルや建物と異なり、健康状態が悪い方、抵抗力の弱い方が多くいらっしゃり、様々な感染症が簡単に広がりやすいからです。特に新型コロナウイルスには、これまでに経験したことのない強い感染力があります。このため、清掃スタッフ自らが「感染源」にならないために、個人の感染対策について改めて周知徹底しました。
① | 基本的な感染対策の徹底(手洗い、マスク、距離、換気) |
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② | 清掃スタッフの作業前健康チェック |
③ | クラスターを発生させないための企業姿勢 ・体調の悪いスタッフが休みやすい職場環境 ・体調不良を責めない風土醸成) |
④ | 家族や同居者の協力 |
新型コロナウイルスは、元気な人でもPCR検査が陰性でも、ウイルスをもっている可能性があり、すべての感染者を特定することはできません。このため、すべてのスタッフが感染しないように対策すると同時に、「すべてのスタッフが感染者であるという意識」も必要です。
万が一感染者がいたとしても、周囲に広げないためには、①~③が不可欠です。また、家庭内感染を防ぐことは非常に難しいので、スタッフの感染リスクをできるだけ下げるためには、家族など同居者にも感染対策にしっかりと協力してもらう必要があります。私たちが、これらの「ルールを守るのは、患者様を守るため」です。
清拭だけが清掃ではありません。病院清掃とは、感染管理の一部でもあり、最終的な目標は院内感染を防ぐことにあります。新型コロナウイルスは、接触感染だけでなく、飛沫感染や空気感染もありますので、それぞれの感染経路を考えたうえで清掃作業を行うことが求められます。
・ウイルスを不活化できる洗剤を使用し、一方方向による清拭を実施する。 ・使用済みディスポーザブル資機材は、清潔面に触れることなく処分する。 ・適切なガウンテクニックにより、汚染された防護具に触れずに脱ぐ。 ・再利用する資機材は、十分な消毒・洗浄の後、完全乾燥する。 |
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特に重要なのは、清掃後の作業です。使用済みのガウンやディスポーザブル資機材にはウイルスが付着しているわけです。これを「どのように封じ込めるか」が、一番大切な作業であると実感しました。
・院内では、必ずマスクを着用する。 ・マスクを外す際は、会話を慎む(特に食堂、更衣室、休憩室で注意)。 ・常に換気に気を配る(当社は、昨年11月より二酸化炭素濃度計の使用を一部開始)。 ・自分がウイルスをもっているつもりで、行動する。 |
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感染流行の早い時期から、特に業務外でマスクを外す場面での意識が疎かになっていると気づき、スタッフには常に注意を呼びかけています。「マスクをしていれば大丈夫」とか、「私は感染していない」という慢心が、感染を拡大してしまいます。清掃作業中にマスクをしていても、食事中や休憩中にマスクを外して会話をしてしまえば、まったく意味がないのです。
自分がウイルスをもっているつもりで行動すること。今年も「いつだって、心のマスクは外さずに」をスローガンにしましょう。
① | エビデンス(根拠)に基づいた資機材の選定 |
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② | エビデンス(根拠)に基づいた作業オペレーションの決定 |
③ | 常に感染対策の情報に注意を払い、作業オペレーションに反映 |
2018年より、「エビデンスに基づいた清掃」を根づかせるため、医療関係のコンサルタントを招き入れ、洗剤、資機材、清掃方法のすべてについて、約1年間かけ、徹底的に見直してきました。例えば、様々な微生物の除菌効果の有用性や不活化にかかる時間、洗剤に含まれる成分、使用期限などをリストアップしました。また、それらの洗剤を使用する際の清掃オペレーションについて、わかりやすい画像つきのマニュアルを作成し、現場に貼りだしました。この一連の作業を、コロナ禍以前の2019年末までに完了していたことが、当社にとっては幸いだったと思います。
このような作業を丁寧に行った結果、特に新型コロナウイルスを意識した清掃では、次の4点が大切であると感じています。
厚生労働省によれば、品質、有効性、安全性が確認され、空間噴霧用の消毒剤として承認されたものは、現時点で存在しません。また、WHOなどからの呼びかけもあるように、薬剤の吸い込みは人体への安全性に懸念があります。このため、何らかの薬剤をもし噴霧する場合には、有効性、安全性、使用方法などエビデンスを確認するのはもちろんのこと、作業スタッフの安全性を考え、人のいる空間では噴霧しないことを原則としています。
また、どのような薬剤を噴霧したとしても、要となるのは「清拭」です。環境表面にくまなく十分に薬剤を塗布し、それをクロスで拭き取ることで、ウイルスを確実に排除することができます。
特に新しい技術を導入する際には、エビデンスを確認しなかったり曖昧に解釈したりして、作業スタッフを危険にさらしたり、清掃品質を落としてはなりません。
例えば、次亜塩素酸ナトリウム水溶液や弱酸性の安定型次亜塩素酸ナトリウム水溶液などは、生成からすぐにウイルスに対する不活化効力が減衰し始めるため、使用できる期間が限られます。紫外線でも濃度が低下していきますので、病院によっては、使用期限を1日と定めている場合もあります。
このように、すべての薬剤や洗剤には、保存可能な期限、希釈後の使用期限があるわけですから、それを守るルールを今年も徹底していきましょう。
各現場にて洗剤を希釈する場合 | 洗剤の原液は、高温多湿及び直射日光(紫外線)を避けて保管。 希釈後は、洗剤タンクに「洗剤の使用期限」を記載したシールを貼り、同様に保管。 |
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弱酸性安定型次亜塩素酸ナトリウム水溶液の場合 | 当社資材管理センター内の生成器にて一括生成し、各現場へ配送。 基本的に1日で使い切る分を生成している。保管が必要な場合は、高温多湿及び紫外線を避けた場所にて保管。使用期限後は直ちに廃棄。 |
「作業後、ガウンやユニフォームを脱ぐときが一番緊張する」というのが、清掃スタッフの実感でした。個人防護具の脱衣は、業務の最後に、ウイルスを封じ込めきれるかどうかの重要な作業なのです。汚染エリア(レッドゾーン)と清潔エリア(グリーンゾーン)の概念をもち、消毒や除菌作業を理解した上で行動しなければ、適切な感染対策には結びつきません。
再利用する資機材の洗浄、乾燥、保管についても、毎日繰り返すだけに、注意力が低下しがちです。こちらについても同様に、エビデンスに基づいた思考で「今、自分がやっているこの作業は、安全なのか」を判断できれば、注意力を呼び戻してくれるはずです。
スタッフ同士でコミュニケーションをとりながら作業することも、ミスを防ぐことにつながります。間違いに気づいたら、遠慮なく声をかけ合える職場環境を大切にしましょう。
新型コロナウイルス感染症について、多くのことが分かってきましたが、すべてのメカニズムが解明されたわけではありません。ですから、常に、新しい情報に対してアンテナを立て、会社側から社員やスタッフに向け、清掃の改善提案や感染対策について発信することが大切です。また、全国ビルメンテナンス協会をはじめとする各協会から公表されているガイドラインや情報も、こまめにチェックしていくことも必要でしょう。
より安全で安心できる労働環境を構築していくことは、現場の不安やストレスを減らすだけでなく、効率的で、効果的な作業オペレーションを生みだし、結果的に、健全な経営にもつながると思います。
当社では、自社のWEBサイトを通じて、社員やスタッフに向けてメッセージを発信しています。新型コロナウイルスに関連した情報について、医療関係のコンサルタントにもご協力いただき、世に出回っているフェイクニュースへの注意喚起も含め、適切な感染対策の配信をこれからも心がけていきます。
① | 綿密なルール作り |
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② | 資機材の調達方法 |
③ | 作業のチェック体制 |
①については、厚生労働省や全国ビルメンテナンス協会から公表されているガイドラインに沿った、清掃現場のルール作りが基本となります。ただしそれは、クライアント様の要望や現場の意見を反映させたものでなければなりません。私たちの業務は、「クライアント様の意向」なしに勝手なことはできないのが鉄則だからです。また、スタッフがやりやすいものでなければ、長続きせず、ミスも多発してしまいます。マニュアルやガイドラインを、そのまま現場に落とし込むだけでは不十分であり、結果として「血の通っていないマニュアル」となってしまいます。
また、医療従事者の方が実施する消毒や清掃の範囲と、私たち環境整備の者が実施する範囲を、事前に明確にしておかなければ「清掃作業の抜け」が発生する危険があり、やはり不十分な感染対策となってしまいます。
②資機材の調達は、このコロナ禍において重要な問題です。病院清掃は、新型コロナウイルスだけを排除すればよいわけではありません。新型コロナウイルスよりも不活化が難しい、非エンベローブ型ウイルスや細菌芽胞もあります。これらに対応する洗剤や消毒剤は、海外輸入に頼っているケースが多いため、未だに慢性的に不足している状況です。また、クライアント側が洗剤を指定してくる場合もあります。代用品も視野に入れて、適切な洗剤を採用する必要があります。
そして、ディスポーザブルのガウンやマスクといった個人防護具の調達についても、病院側との打ち合わせが大切です。当社は、感染流行の初期段階から、使い捨ての個人防護具は、「医療従事者の方に、最優先に使用していただくこと」を尊重してきました。そのため、病院側の許可が下りた場合は、「消毒による資機材の再利用」を続けています。この場合、先に述べたように、資機材の洗浄、消毒、乾燥の徹底が必須となります。
③作業のチェック体制については、当社の「ラウンド制」を活用して、対応しています。これは、現場の作業品質をチェックする責任者(ラウンド員)を、本社より定期的に派遣するシステムで、現在では、クライアント様のご要望に応じて、環境表面の汚れを測定する「ATPふき取り検査」や、換気状況をチェックする「二酸化炭素濃度の測定」なども行っています。
また社内では、責任者クラスでのチャット会議(法人向けチャットルーム)を活用し、「感染症対策に対するオペレーションの改良」や「使用洗剤の成分確認や効果の見直し」という題目を提示して、いつでもお互いに情報発信できる場を設けています。チャットの管理人として、社長である私とコンサルタントがおり、コンサルタントからは厳しい意見や指摘を受けながら、エビデンスに基づいた解決策を探す努力をしています。
清掃管理 | 建物の機能とグレードを保つには、毎日の清掃をはじめ、日常清掃ではカバーできない定期的な専門清掃が重要。熟練したスタッフによるプロの作業技術で、訪れる人やそこで暮らす人々に、安全で快適な建物環境を提供します。 ●清掃(日常、定期、特掃、巡回) ●特別清掃(窓ガラス、外壁洗浄、大理石研磨等) ●塵芥処理 ●グリストラップ清掃 |
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警備・保安サービス | いつ起こるか分からない事故や犯罪などのトラブルを未然に防ぐために、効率的な防災・防火・防犯管理業務を行い、緊急時に迅速に対応できる体制を確立します。専門教育と訓練を受けた警備員が、建物イメージを損わないマナーを大切にしつつ、皆様の安全確保に努めます。 ●常駐警備 ●巡回警備 ●駐車場警備 |
環境・衛生管理 | 衛生的・健康的な建物環境を保持するには、空調や給排水システムの厳格なチェック体制が欠かせません。建築基準法やビル管理法など関連法令に基づき、室内空気環境測定や水質測定を適切に実施し、改善策の提案を行っています。 ●室内空気環境測定/空調設備運転・保守 ●水質測定/水槽類・排水管洗浄 ●ねずみ・害虫類の防除 |
設備点検・管理 | 建物内部の電気設備や防災設備を保守点検し、安全で効率的なメンテナンス作業を行うと共に、万が一のトラブルの際には迅速に修理・対応いたします。築年数の経過したビルから最新式の建物まで、あらゆる設備に対応するエンジニアが業務に当たります。 ●設備の保守・日常点検 ●設備の法定点検 ●各種修繕工事 |
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造園・植栽管理 | 都市の緑化対策が推し進められる近年、ビル・マンションの緑地もますます重要視されています。緑の特性や環境に配慮した植栽管理技術を駆使して、お客様のニーズに沿った快適なリラクゼーションスペースを提供します。 ●定期剪定 ●雑草の除去、消毒作業 ●緑地改修の提案 |
スチュワード業務 | ホテル、レストラン、宴会場のスチュワード業務を、作業の効率化や品質の均一化を重視しながら実施します。 ●食器洗浄 ●食器メンテナンス ●食器保管・管理(インベントリーチェック) ●セッティング・スタンバイ ●ヤード回収/ギャベジルーム管理 |
その他 | リフォーム工事、大規模修繕工事、退去立会代行・原状回復工事、不動産売買仲介、資産活用のご相談等 |
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代表取締役 馬場 弘行
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「清掃技術」「危機管理」「ホスピタリティ」のそれぞれの分野にリーダーを設け、問題の報告や改善後のルール導入に責任を持って対応いたします。
当社指導員や外部コンサルタントによる教育を通じて、段階的に高度なスキルを持つだけでなく、人間としての向上心や知性を磨き、人間力も高めていきます。
資機材メーカー主催の外部研修や最先端の清掃ロボット研修等にも参加し、常に新しく適正な清掃資機材及び機器の研究を続けています。